
「メンタルヘルス」心身ともに健康な状態を保とうという社会の流れになってきています。
会社でもストレスを受け、家庭でも居場所がないなんて人はかなり精神的にやられてしまいますね。
そんな方に一つの提案です。
訓練でストレスに強くなることはできる
国でも企業のメンタルヘルスに対する取り組み力をいれるよう呼びかけて、働き手が苦しくならないように守られている様にも思われるが実際は精神的に参ってしまう人は増える一方のようです。
残業を減らしたり、休ませたり、カウンセリングなどでの対応も一つの方法だと思います。
一つの方法だとは思いますが、体を動かすという事を軸に考えてみてはどうでしょうか。
育ってきた環境(家庭環境、教育環境)によって、ストレスに対しての耐性が弱い方もいます。
同じストレス下でも大丈夫な人は大丈夫なんですから、そういう方もストレスに耐えられる訓練をすればよいと思っています。
キックボクサー的発想で言えば、要するに、打たれ慣れていないから打たれ弱い?ともいえるのではないでしょうか。
カラダを動かして本来の能力が機能する動物である人間が、動かなくなってきたら体の仕組み上おかしくなるのも当然といえば当然。
適度な運動、栄養、休養が保たれていればいいが、現代社会では、仕事のスタイルも子供の遊びのスタイルも変わってきているので体を動かす機会も減ってきているようにも思います。
私たちの運営するベストキッドでは、引きこもり不登校支援を行っているわけですが、来ている子達の中には学校に行かないのではなく「行けない。」子達も・・・。
そんな子達もベストキッドで、体を動かし、動かすことで得られる自己肯定感が高まれば、自信をもって元気に学校に行きだしています。
元気と笑顔を取り戻しています。
私自身も私の周りの人間達も、「カラダを動かすことで自信がつく。元気が出る。」これは経験的に感じています。
経験的なものだけでなく、次のような考えで運動を奨励している医師もいます。
キックボクシングが効果的な理由
キックボクシングを治療に取り入れている[新宿OP廣瀬クリニック」(東京都新宿区)の廣瀬久益理事長より
- うつ状態にある人が、サンドバッグを無心になってたたく、蹴るとそうした考えが薄れ、運動後には達成感や楽しい気分が残る。このとき脳ではドーパミンという脳内神経伝達物質が増えている。
- ドーパミンは気分を爽快にし、意欲を高める。
楽しい気分や達成感が生じることで、この気分を味わいたいという欲求が湧き、動こうという意欲が出てくる。
キックボクサー仲間の元チャンピオンで医師の青葉繁(鈴木宏)氏も次のようにこころと体の関係について語っています。
「こころと体」
体の調子が悪いと心も病んできますし、心が病むと、体も様々な病気にかかりやすくなります。
「痛み」は、頻度の高い「体」の症状です。
頭痛や慢性の疼痛などのある方は、うつ病にかかる確率が高いという研究報告もあります。当クリニックでは、「こころ」だけでも、「体」だけでもなく、「こころと体」を考えた治療をしております。
——————————————————–
うつ病に対する運動療法の治療および予防効果は、1980年代から数多くの研究報告があります。
また、運動に認知症の予防効果があることも近年多数報告されております。
——————————————————–
当クリニックと連携するNPO法人JTRCでは、医学的に効果が実証されている心の領域に対する運動療法を、一人一人に合わせた運動処方、運動指導を行う本格的なレベルで行っております。青葉こころのクリニック
医師 鈴木宏 氏
キックボクシングの6つの効果
1、充実感や達成感が得られること。
2、対人距離の保ち方がうまくなる。対人関係の苦手さの克服につながる。
3、度胸がつき、自信が湧くようになる。相手を過度に怖がることがなくなり、自分を出せるようになる。
4、ストレスを解消できる。爽快感を得ることができる。
5、自分の居場所を見つけることで1歩を踏み出せる。
6、心的エネルギーを充足する。心のエネルギーの回復につながる。
ベストキッドの成果
- A君(14才) → この春高校受験映像クリエーターになりたい。
- B君(15才) → 今春高校受験 車のメカニックになりたい。
- C君(18才) → 昼は電気工事会社でアルバイト。夜は夜間学校に通学。
- D君(15才) → 学校へ通うようになり、将来はファッション関係の仕事に就きたい。
- E君(17才) → 卒業後は仕事に就き親の負担を減らしたい。
- F君(19才) → 意欲が出ていて今は司法試験合格をめざして1日10時間以上の勉強をしている。
- Gさん(36才)→ 1年仕事を休んでいたが、初めて数週間で仕事に少しずつ復帰しだした。
ベストキッド(キックボクシング)トレーニングによる子供たちの変化
- A君 中学2年生 在籍期間1年
入会当初の印象
この時は、1年以上登校していないということでした。
口数少なく、警戒しているのか、挨拶、返事もはっきりしない印象でした。
反面母親がいると近寄りニコニコしながら話している。
ミット打ちなどの練習は積極的に行うが、うまくいかないからなのか時折ふてくされたように場を離れることがある。
初回練習後に
母親からの報告を聞くと、初日のクラスを終了した翌日学校に行ったという事でした。
その後は行ったり行かなかったりということはありましたが、学校へ全く行かないという感じではなくなってきたようです。
1か月経過後
1か月経過後位から、時々我々に自分から話しかけてくるようになりました。言動からも元気になってきた印象を受けます。
皆勤でしたが、休んだ時がありました。翌週来た時に修学旅行のお土産をいただきました。
その後も元気は増し、笑顔も出て挨拶も大きな声ではっきり自分からするようになりました。周りの大人への気遣いも自然に行っているようです。
数か月後以降
明らかに私達への接し方、練習への取り組み方に積極性が出てきました。練習後も目の前に来て姿勢を正し一礼をしながら「ありがとうございました」と元気に礼をするようになりました。また、ジムを出る際も電気を消して暗くなったジム内一礼をして出るようになりました。これらは一度も指導したことが無いことでしたので驚きました。
- B君 中学3年生 在籍期間3か月
A君の紹介で参加。
入会当初の印象
自由人。一つのことに集中したり人の話を聞く、受け答えをするなどが苦手な印象。コミュニケーションも双方向ではなく、一方的に話すだけやりたいことをやるだけ。中学3年生であるが、もっと学年が下の子の様な印象を持ちました。
初月の練習時
ミット打ちを行うが、人の動きを見てまねるのも苦手な印象。指示したことよりもやりたいことを優先するようで、「今度は、●●がしたい。」と自分から今やっておること以外をリクエストしてくることが多い。
他の子が練習している時にその動きを見ていることなく、床に寝転がっていたりA君とじゃれあっていたりする。
ただ、自分の番になると参加してくるのでやりたくないわけではないようだ。
1か月経過後
身体も小さく運動能力が低いという印象を持っていたが、回を重ねるごとに確実にうまくなっている。力もついてきて集中力も上がっているように感じる。
2か月経過後
あいさつ、返事ができるようになってきた。説明している時も聞いておらず相変わらず集中力はない様子だが練習の参加意識は上がってきている。練習がきつくなってきてもがんばる感覚も次第に育っているように思う。
「B君はプライベートでは、友達に誘われても自分から積極的に行くことはないけど、ここには『行くのが楽しい』と自分から来たいって言ってますよ。」とA君からの報告があった。
まずは、
- 過保護は子供を弱くする。
- 言動を否定しない。
- 承認する。(認めてあげる)
こんなところだけ気をつけていくだけで随分表情が変わってきます。
引き続き、人を元気にする活動「ベストキッド東京」を楽しみながら続けていきます。